投票者選びのポイント

日本は民主主義国家です。民主主義においては選挙で多数派に支持された政党が国の舵取りを行います。しかし少数派になったからといってその人達の意見が反映されないわけではありません。国会を始めとした議会では意見が一致した仲間で党派や会派を組み与野党に分かれます。与党と野党の間では議論が行われますがその中で野党側の意見も反映されていきます。

 

 

選挙では有権者には3つの選択肢が与えられています。

 

1、投票し、候補者が勝利する

2、投票し、候補者が敗北する

3、投票せず、棄権する

 

1または2を選んだ場合には声を上げることで意思表示が可能です。また2の場合においても候補者と同じ政党の議員が敗北した候補者に代わって国会で声を上げることができます。しかし、投票しない人の立場は全く無視されてしまいます。

 

さらに投票率の低下が続くと、政治家は国民を無視しはじめます。どうせ国民は政治に関心がないのだから、浮動票には気をつかわなくても今ある固定票だけで選挙に勝てるだろう、と考えるようになります。しかし、投票率が高ければ、政治家は選挙に勝つために浮動票を獲得しなければならないので、国民の意見をよりよく聞くようになります。

 

しかしながら、政治家の選び方なんて知らない、誰からも教わってない、という方もいると思いますので、簡単なやり方をご説明します。

 

政治家の選び方

正しさは視点によって異なるいうことは、政治家を選ぶうえで非常に重要です。すべての人々にとって共通の正解を持つ政治家は存在しません。企業と労働者、それぞれの利益が対立することがあるように、ある部分では正しいと思えても、ある部分は正しいと思えないことは人と人の関係ではよくある話です。ですから、「良い社会」「良い国」の姿を実現してくれる政治家を選びましょう。いくら能力が高くても「良い社会」「良い国」を実現できない政治家を選んでしまうと意味がないので気をつけましょう。

 

1、自分なりの考えを持つ

まず、自分にとっての「良い社会」「良い国」の姿を描いてみましょう。自分が「こんな国であれば誰もがイキイキと活躍できる」というイメージを持ち、その姿を実現することができる政党や政治家が支持できる政党や政治家といえるでしょう。

 

2、情報収集を行う

次に、具体的な選定に入ります。国政選挙の場合は、まず各政党のウェブサイトでマニフェストを読みましょう。そのなかで最も社会や国を良くする為に活動している政党はどこなのか。また候補者個人の思いや目標は社会の貢献につながるのかを確認します。候補が複数ある場合は、いかに論理的に書かれているかを重視します。最近の政治家はホームページやSNS、街頭演説や会報など様々な方法で情報発信を行っています。その中で政治家の考えを知り、自分が支持したいと思える候補を支持しましょう。

 

地方選挙の場合は政治家を輩出した地域や母体について調べてみましょう。SNSで投稿を行っている場合には、どの地域の行事に重点的に参加しているか、どの行事に参加しているかなどを気にかけていくと自ずと政治家の母体が見えてきます。また、母体が見えずともその政治家が何を目指し、地域をどうしていきたいかなどをインターネットや地域で配っている会報、また現職の議員であれば「議会広報(議会だより等とも呼ばれます)」を読み、市政に対してどのような訴えを行っているかで政治家のスタンスを理解していきましょう。

 

3、実際に会ってみる

最終的には、興味のある候補がいればぜひ実際に会って話を聞いてみましょう。上記の情報もさることながら、街頭演説や個人演説会で実際の会話を通して自分が支持するに足る人物であるかを見極め、支持できるのであれば選挙で投票しましょう。